鼠先輩について、僕が知っているいくつかのこと。それは──
何の脈絡もなく、突如歌謡界に現れた新人歌手(しかもかなり人気)。デビュー曲の最後のサビは「ぽ」だけ。突拍子もないチンピラルックで、死んだ魚のような目をした男……。
今回、我々はそんな彼に、ロングインタビューを敢行。やらされている感の強いキャラクターの、裏側に潜むものは? その細い目に秘められた、途方も無い人生観とは? この、全くかみ合ってないインタビューを熟読すれば、鼠先輩のすべてが明らかになるかもしれないし、ならないかもしれない!(取材・文/前川 誠 撮影/北村ヂン)
鼠先輩は振り向かない
──早速ですが、歌手になろうと思ったきっかけを教えてください。
子供の頃から「歌が上手いねえ」と褒められていまして、よく童謡を歌ってました。「猫ふんじゃった」とか。それがきっかけじゃないですかね。
──故郷・岡山ではどのような音楽活動をされていたんですか?
当時はバンドブームで、中学の頃からパンクっぽい感じのバンドをやってました。
──そして20歳で上京されたそうですが、故郷を出るときにはどんな別れを経験しましたか。
僕は学校が嫌いで、中学を卒業した頃に故郷を出ちゃったんですよ。だから特に別れなんて経験しなかったですね。
──初めて見た「首都・東京」の印象は?
23区あるんだなあって。僕、19歳の頃に海外を放浪したんですよ。だからかな、東京にビックリすることは一切なかった。初めてニューヨークを見たときの方が驚きましたよ。「これが首都かあ」ってね。
──ニューヨークは首都じゃないですが……
じゃあ何でも良いんですけど。その頃は貧乏だったから夜中に到着する飛行機に乗ってね、夜更けのニューヨークで地下鉄に乗って「地下鉄だなあ」と思ったり。
まあそんなこともあって、世界の何ケ所かの首都には行ったことがあったから、特に「東京」に対する背負い(編集部註:「気負い」だと思います)はなかったですね。
──他にはどんな国に行ったんですか?
ニューヨークからバスに乗って中米に行ったり、アジアのインドやネパールだったり。途上国が好きだったんです。あの、何もなくて貧乏で、途上してる感じがすごく良くって。
──話を戻しますが、上京した後はどのような音楽活動をされていたのですか?
まあ、ほとんどやっていないに等しいですね。でも、何となく音楽をやってるっぽいのを良いことに遊んでましたよ。「バンドマンだから働かなくて良いんだ」なんて言ってね。
──上京後も当初はバンドをやられていたんですね。
僕は今だってバンドマンですよ。ある意味ね。
──ある意味というと……。
広い意味です。
鼠先輩は苦労しない
──今回は「六本木〜GIROPPON〜」の歌詞に合わせて、鼠先輩の苦労話を伺おうと思っているのですが。
基本的にマジメにやっていないから、何も苦労だと思わないんですよ。飲食店で働いていたときはイヤだとは思ったけど、苦労はしませんでした。
──飲食店で何かあったんですか?
他人のメシを作るのがイヤなんですよねえ。
──根本的な問題じゃないですか。
そうなんですよ。だからすぐ辞めちゃいましたけど。まあ基本的には楽しくやっているから、つまらなくはなかったんですけどね。だってほら、マジメにやっちゃうと苦労だと思うじゃないですか、多分。軽いスタンスでやっていれば、何も思わないんですよ。
──お金がなくて苦労したことはあったのでは?
20歳くらいのとき男友達と2人で住んでいたんですが、本当に金がなくて、家賃も払えないし食うものも無い。だから八百屋が捨てるキャベツの外側をもらって、それをウイスキーと水で煮て食ってました。調味料もなかったんでね。でも、面白かったですよ。苦労とは思わなかったなあ。
──基本的に楽天家なんですね。
そうしようかな、と思ってます。だってイヤだと言い始めたら全部がイヤになっちゃうじゃないですか。今回CDが発売されますけど、それだって何の下積みもないから楽ですね。下積まなくて良かったなあ。
──デビューに至った経緯は?
知り合いのお店やカラオケとかで歌謡曲なんかを歌っていたんですけど、ある日それを見て「金になる」って言ってきた人がいたんです。しかも、基本「ぽっぽぽっぽ」言っているだけで良いって言うから、じゃあ良いかなと思って。
──実際、お金にはなってますか?
なるんじゃないですか。ならなかったら困りますよ。……いや、困らないか。(お金に)なったりならなかったりね。「ぽっぽぽっぽ」言ったり言わなかったり。
──言わないこともあるんですか?
今年いっぱいは言いますよ。きっと、世界の誰よりも「ぽ」って言うんじゃないですか。
鼠先輩は伝えない
──以前はパンクバンドをやられていたということですが、今歌われている楽曲とはだいぶ違いますよね。
今やってる音楽も、自分ではパンクだと思ってますから。人の見方によるんじゃないですか。一つの括りの中では「パンクス」だったりね。あるときは「ポンクス」かも知れない。まあ、演歌歌手でも良いんですけどね。
──何でも良いんですか?
だって、そういうことは他人任せじゃないですか。僕の格好を見て面白いと思う人もいるし、怖いと思う人もいる。どう思うかは、第三者の方にお任せしますよ。
……この後、さらにとんでもない発言が続出!! 加速しまくる鼠先輩のインタビュー全文は、ギャラクシー本誌にて!
鼠先輩(ねずみせんぱい)
岡山県出身の歌手。1973年4月5日生まれ。時計は両腕に一つずつ。ネクタイはエンポリオ・アルマーニ。新人ながら大手着うたダウンロードサイトの演歌チャートで1位を獲得し、話題を呼んだ。6月18日、ユニバーサルよりメジャーデビュー。
鼠先輩オフィシャルサイト
鼠先輩公式ブログ「水かけ論」
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鼠先輩メジャーデビューシングル 「六本木〜GIROPPON〜」 UPCH-5544 1,200円(税込) |

